万引きの認知件数は、1997年以降10万件以上と、依然として高止まりの状態が続いています。
香川・奈良・高知・愛媛・岩手の各県警のご協力のもと、店舗での効果的な万引き対応に関わる調査を実施したところ、調査に参加した店舗ではきちんと警察に通報しており、声かけが万引きを防ぐのに有効であることが分かりました。
さらに万引き防止対策をすると、売り上げ・来店者数が増加していることも分かりました。
摘発に重きを置くのではなく、犯行を未遂にするチャンスを与えて、地域住民を犯罪者に仕立て上げることなく改心させたい。
「店内声かけ」の発想は、そうした考えから生まれました。日々の挨拶や積極的な声かけは、防犯力や販売力を高めるばかりか、未成年者の非行防止や、高齢者万引きの大きな要因される寂寥感の解消にも役立ちます。
万引き犯の多くは商圏地域の住民であり、元々は大切なお客様だったはずです。
万引き犯罪を取り巻く悪循環を断ち切る為にも、ただ捕まえて警察に引き渡すのではなく、積極的な店内声かけを実施することで犯行を未然に防ぎ、通常客への回帰を図るべきだと考えます。